そこで今回は、個性豊かな課外活動に熱中している学生たちにスポットライトを当てました。彼らがどんな想いで取り組み、またその経験をとおしてどのように成長したか、一人ひとりのストーリーを詳しくご紹介します。
同じ神大生の活動を知ることで、新しい一歩につながる気づきや学びをきっと得られるはず。すでに課外活動に取り組んでいる方も含め、ぜひ本特集を自分の世界をさらに広げるきっかけにしてください。
サッカー
野菜作り

profile
井原 ⼼⼈さん(左)
法学部 法律学科 2年
⾬宮 礼さん(右)
国際⽇本学部
国際⽂化交流学科 3年
サッカー部では2022年春から横浜市緑区に約600坪の休耕地を借り、部員たちが耕作に取り組んでいる。育てた野菜は部員⾃らが⾷べたり、地域の⽅々にふるまわれることもあるという。
井原さんと⾬宮さんは、そんな畑での活動をリーダーとして牽引。井原さんが学外の関係者との連携を含めた運営をメインで担い、⾬宮さんはそれをサポートしているそうだ。
しかし、授業と練習に追われる毎⽇のなかで畑に通うのは⼤変ではないのだろうか。
「⼤変に感じる⽇がないわけではありませんが、こんな機会は誰にでも与えられるものではないはず。今ある環境に感謝して⼀⽣懸命に取り組み、⼈間としての成⻑につなげたいと思っています。
その姿勢を⼤切にしたからか最近は⾃分のなかに〝責任感〟が⽣まれました。⽇頃から⽀援してくれる地域の⽅々の期待に応えられるようにと、常に考えています」(井原)
「正直なところ、最初は〝やらされている感〟もありました。でも、雑草だらけだった⼟地が畑として整い、野菜を植え、収穫する…そういう段階を踏むうちに、モチベーションが⾼まっていったんです。
また2024年3⽉には『神奈川⼤学SDGsアワード』を受賞し、たくさんの⽅々に活動を評価してもらえて、さらに前向きになれました」(⾬宮)

責任感と意欲をもって耕作に取り組む2⼈。畑での活動をとおして、⾃⾝の変化を実感しているという。
「〝⼈⽬につきにくい仕事〟の存在や⼤切さに気づけたことは、⼤きな学びです。野菜を収穫できるのは、誰かが⽇々⽔をやり、雑草を抜くから。そういう〝地味だけれど⼤切な積み重ね=凡事〟を徹底した先にこそ成果があることを深く理解できました。この学びは、サッカーでも、卒業後の⼈⽣でも、きっと⾃分を⽀えてくれると思っています」(井原)
「最⼤の変化は〝継続⼒〟を養えたこと。⼀⾯雑草だった畑を〝地域の⽅々との交流を⽣む場所〟にまで成⻑させた経験をとおして、続けることの⼤切さを学べました」(⾬宮)
そして最後に聞いたのは、畑のこれからについて。⾬宮さんは「さらなる発展を⽬指したい」と話す。
「育てた野菜の販売にはすでに取り組んでいますが、今後はもっと販路を拡⼤したいです。活動の幅がより広がれば、畑のあり⽅がもう⼀歩先に進むのではないかと。実現のためには現状の細かな⾒直しと丁寧な計画が必要でしょうから、その過程でもさまざまなことを学んでいきたいです」(⾬宮)

ピックアップ!
多彩な部活・サークル特集
ユニークな活動を行うサークル

profile
神奈川大学
サバゲーサークル
部員数50名
si vis pacem para bellum
[汝平和を欲さば、戦への備えをせよ]
サバゲ―(サバイバルゲーム)とは、エアソフトガンを使⽤して撃ち合いをするゲーム。基本的にはサバゲ―⽤のフィールドで⾏われる対戦型のスポーツだ。
サバゲーの魅⼒は、まずそのスリルと達成感にある。作戦を⽴てて仲間と協⼒し、敵をうまく倒せたときの爽快感は他では味わえない楽しさだという。ただ撃ち合うだけではなく、相⼿の動きを読んだり、状況に合わせて柔軟に動くことが求められるので、体だけではなく頭も使うスポーツでもある。また、初めて会った⼈とも作戦を共有して連携するので、⾃然とコミュニケーション能⼒や社交性も⾝についてくる。
サバゲーを通じて新しい友達ができ、体⼒もついて⼀⽯⼆⿃。サバゲー経験者からちょっと気になる初⼼者まで、いろいろな⼈が気軽に集まり、楽しさと学びがギュッと詰まったやりがいの感じられる活動となっている。「安全に楽しくサバゲーを楽しむことが⼀番!他⼤学やいろいろな団体との交流戦を通じて、サバゲーの魅⼒をどんどん広めていきたいです!」
学⽣だけじゃない!
教職員の課外活動

profile
コントラバス演奏
⽊原 伸浩
理学部理学科(化学分野)
コントラバスを弾き始めたのは⾼校1年⽣の時。歓迎演奏会で勧誘されたことがきっかけだ。主に弾いているジャンルはクラシック。⼤学ではオーケストラに⼊りプロの先⽣に基礎を徹底的に叩き込まれた。
コントラバスの最⼤の魅⼒は重低⾳と、⾳の柔らかさ、そして⾳域の広さにある。コントラバスの⾳の上にオーケストラの⾳が載ってくると〝オーケストラを⽀えている〟という喜びを感じる。「⾳楽は単純に楽しいです。弾くのも楽しいし、聴くのも楽しい」と⽊原教授。⼤学や学会以外にコミュニティーを持つことは、新しいアイデアや思いがけない⼈的交流にもなる、と語る。⽊原教授にとってコントラバスは、⼈⽣を豊かにするだけでなく授業や研究にもプラスとなる、なくてはならない存在だ。