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神奈川大学宇宙ロケット部
- CLUB DATA
- 2014年創部。2021年にはハイブリッドロケットの日本新記録高度となる10.1kmに到達した。現在部員数は47名、週1回昼休みの横浜キャンパスでの定例ミーティング以外は個々に活動をすることが多い。
自分の興味をロケットに活かす
目指すは到達高度100km!
2021年度、神奈川大学宇宙ロケット部は工学部航空宇宙構造研究室(高野 敦先生)とともに「ハイブリッドロケット飛翔実験」を行い、日本新記録高度となる10.1kmを達成した。宇宙ロケット部は航空宇宙構造研究室で設計されたロケット本体の制作を担当しており、その部長を務めているのが高階智和さんだ。入部したのはコロナ禍の真っただ中。半年間はオンライン活動だったが、自宅でも活動できるよう、顧問の高野先生がロケットのバルブ駆動に使うモーターを自宅へ送ってくれた。「ハイブリッドロケットの知識はゼロに等しかったけれど、コロナ禍で時間があったこともあり、部品をいじり倒しました笑)。コロナ禍でも前向きに活動できたことは良かったです」現在は対面での活動を再開し、週に一度の全部員定例ミーティングのほか、個々の課題をこなすためにそれぞれが部室で作業。ほかのサークルと掛け持ちをしたり、バイトをする時間もある。
機械を得意とする学生、化学を得意とする学生、また、文系の学生が活躍できる場も多くあるという。「なにを担当するかは、それぞれ興味をもつ分野に立候補してもらって決めています。なかには広報活動だけをしている学生もいて、SNSの更新や動画制作、企業とのやり取りなど、その活動は多岐に渡ります。苦手な分野であっても、ロケットの制作を通して、より知見が広がっていくと思いますよ」1年間かけてみんなで制作したハイブリッドロケットが打ち上がる瞬間に得られる感動は格別だ。
「到達高度100kmを超えるハイブリッドロケットの開発が部としての最終目標。手を動かして作ったロケットが空を飛んでいく姿を見ると、苦労が報われた気持ちになります!」
「到達高度100kmを達成するためには、機体やエンジンをただ大きくすればいいわけではなく、逆に小さくするほうがいい場合もあります。その最適解を探るために、日々研究と開発をしています」と高階さん。
多いときで2週に1度、燃焼実験をしている。ハイブリッドロケットは、学生でも扱えるような、安全な固形燃料と液体酸化剤を使用していることが最大の特徴だ。
2022年の飛翔実験では、高度4,185mを記録。朝6時に打ち上げをするために、前日の23時から準備を進めていた。※撮影:道浦直人氏
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工学部機械工学科
高階智和さんTomokazu TAKASHINA打ち込めることを見つけたい人、なにをしたらいいのかわからない人、みんなゼロからのスタートなので気兼ねなく入部してください!
※取材当時の内容です
(2023年3月発行「神大スタイル338号」より)