新時代の美を各エリアで体験！

Shiseido Kitchen Lab

最初に取材したのは、「Shiseido Kitchen Lab」。薬膳の考え方に着目し、肌と身体、心の美と健康をつくる食体験を提案しています。

メニューは通年提供される「All Season Menu」と季節限定メニューがあり、例えば夏の「Summer Menu」では倦怠感やむくみ、日焼け、毛穴の目立ちといった“暑い季節に気になりやすい悩み”にアプローチするフードやスイーツが用意されていました。
数あるメニューの中から学生編集スタッフが試食したスイーツとドリンクは、美と健康につながる食材がふんだんに使われており、味のクオリティも高く、一同大満足でした！

私は「平飼い卵のプリン」をいただきました。ほどよい甘さで卵の味をしっかりと感じられ、とてもおいしかったです！

「キャロットケーキ」はナッツやドライフルーツがたくさん入っていて満足感があり、クリームは濃厚なのにくどくなく、さっぱり食べられました。

「Shiseido Kitchen Lab」のメニューは、薬膳研究や栄養学などを専門とする研究員たちが監修しています。
メニューブックには研究員のコメントも多々載っているので、お越しいただいた際はぜひチェックしてくださいね。

今回はスイーツとドリンクを体験しましたが、時間帯によってはランチプレートや季節のパフェも楽しめます。

Shiseido Art & Science Lab見るだけで美しくなれる映像体験

「Shiseido Art & Science Lab」では、施設1Fに設置された大型モニター「Beauty Retreat Theater」で上映される“見るだけで美しくなれる映像”を鑑賞。
「AWE体験（偉大な存在や壮大な風景を前に、自分の存在の小ささを知る体験）」が心や身体にいい影響を与えることに着目し、資生堂の感性科学研究を応用してつくられた映像で、内容は季節ごとに変わります。
取材時は、美しい秋の風景を描いた「Aging Autumn」が上映されていました。

映像は30分間隔で流れ、誰でも自由に鑑賞できますが、シアター正面に2席だけ用意された「特別席」は予約が必要です（当日先着順）。
特別席では、なんと映像に合わせた「香り」を楽しむこともでき、目と耳だけでなく、鼻からの刺激も感じられます。

スクリーン正面の特別席では、ヘッドホンで音を聴けることもあり、没入感がすごかったです！ アロマのような香りも感じられて、心身ともにリラックスして過ごせました。

fibona Lab

続いて見学したのは「fibona Lab」。
時には研究員が自ら接客し、生活者のアイディアやニーズを汲みとって、“共創”による商品開発を実践しています。さらに、商品を使用した方々の感想にもしっかりと耳を傾け、絶えず技術のブラッシュアップを図っているそう。そうやって「fibona Lab」で培われた知見は、既存の資生堂ブランドの商品開発につながっていく可能性もあります。

「fibona Lab」には“資生堂で最も小さい工場”が併設されており、商品の企画や研究、製造までの全工程が当施設内で完結します。だから、スピーディーな開発が可能なんです。

なお、ラボのレイアウトはそのときに展示・販売する製品によって大きく変更されます。今回の取材時には、「洗顔セラム（洗うタイプの美容液）」「Stress G Harmonizer (“ストレス臭”をケアするミスト)」が販売されていました。
今後も新たな商品をどんどん発表予定とのことなので、訪れるたびに新しい様子のラボに出会えるかも。

“洗うタイプの美容液”という「洗顔セラム」を試しました。セラムが肌のキメにしっかりと入り込んでいる様子が目で見てわかり、洗い上がりの肌はとてもしっとり。技術力の高さを実感しました。

ジェルとミストだけで形成される「人工皮ふ（柔軟性のある薄い膜）」を使い、肌にドライフラワーやラインストーンを乗せる「スキンアクセサリー」が印象的でした。境目がわからないくらい自然に肌に溶け込む人工皮ふの技術には驚きです！

スタッフインタビュー

Q.みなとみらいに研究施設を置いたのはなぜですか？

「生活者の暮らしや流行への理解を深め、研究に反映したい」と考え、都市部につくることにしました。中でもみなとみらいを選んだのは、最先端のトレンドが集まる街だから。実際に、施設の周辺を少し歩くだけでも、さまざまな気づきや学びがあります。

Q.横浜の街に対してどのような役割を担う施設にしていきたいですか？

「Shiseido Beauty Park」は、学生などの生活者のみなさまや地域の企業の方々との共創の場になることを目指しています。
「Shiseido Beauty Park」が個人や組織間をつなぐハブのような存在となり、横浜の街に新たな化学反応を起こせればうれしいですね。

Q.最後に、読者の神大生へメッセージをお願いします！

例えば「スキンアクセサリー」の使い方など、若い世代のみなさまの感性やアイディアから学ばせていただくことはとても多いと感じています。ぜひ当施設に足を運んでいただき、“一緒につくる”を楽しんでもらえたらありがたいです。

みなさまからいただいたフィードバックは、全てデータ化し、貴重な情報として研究に活用しています。つまり、私たちの研究を支えているのは、お一人おひとりの声。ぜひ、神大生の方々にも力を貸していただけたらうれしいです。商品は試すだけでも大歓迎なので、どうぞ気軽にお立ち寄りください。

取材を終えて

近未来的な空間ながら、植物が多く温かみを感じた点が印象に残っています。
取材前は学生向けの施設ではないのではと思っていましたが、「若い人の意見をぜひ聞きたい」といっていただいたので、またぜひ訪問したいと思います。

歴史の長い大企業でありながらスピード感をもって新製品の開発にチャレンジする姿勢に、強い感銘を受けました。資生堂という企業へのイメージが変わる取材でした！

文系の自分としては、「食べて、見て、触れて、心が動くこと」による影響を研究している点に感動しました！ 今回の取材で、化学を少し身近に感じられるようになったと思います。

研究員の方々が生活者との関わりを大切にしていらっしゃると伺い、研究者を志す私としては「卒業後はこういう職場で働きたい」と感じました。将来につながる気づきも得られる貴重な経験でした。

全体的に魅力的な施設でしたが、特に「Shiseido Kitchen Lab」はまた訪れたいです。スイーツとドリンクがとてもおいしかったし、店内はおしゃれで居心地がよく、お気に入りになりました。季節によってメニューが変わるとのことなので、新メニューもチェックします！