学生スタッフ探検隊

グナワ東京さんによるモロッコ民族楽器ライブパフォーマンスが
行われました

6月17日から本学で開催された、駐日モロッコ王国大使館後援『モロッコウィーク』。健康・美容レクチャー&ワークショップやフェズ刺繡で作るコースターワークショップなど、さまざまな催し物が行われましたが、そのなかでも民族楽器で奏でられる「グナワ音楽」のライブパフォーマンスを神大スタイルの学生編集スタッフが鑑賞してきました。
今回はその様子をレポートしたいと思います。

国際日本学部日本文化学科3年
山崎夏美さん

皆さんは、「モロッコ」と聞くと何を思い浮かべるでしょうか?私は、タコと砂漠というイメージしか持っていませんでしたが、そんな薄っぺらなイメージは、今回の鮮烈な体験で吹き飛ぶこととなりました。

アフリカを表す黒を基調とした華やかな装飾の衣装をまとって登場したKoyo YamadaさんとLady Kayaさん。演奏中には、何度もその衣装をチェンジします。Lady Kayaさんが持つ「ゲンブリ」は、耳馴染みの良い低く穏やかなベース音を奏でます。また、アラビア語で伸びやかな歌声を響かせるKoyo Yamadaさんは、まるで何かに祈りを捧げているかのようにも聴こえます。

曲の後半になるにつれ、2人の目と目が合うほどに、曲のテンポと会場の熱が上がっていくようでした。

最後の曲では、観客の私たちも手拍子と掛け声で演奏に加わりました。グナワは本来、大人数で集まり、手拍子から始まる音楽だそうです。手拍子が重なり合うことで複雑さを増していくメロディーに段々と引き込まれ、気持ちも高揚し、自然と手拍子も速くなっていきます。延々と繰り返されるリズムに、いつの間にか軽いトランス状態に陥っていたのかもしれません。

今回の演奏を聴いて、見たことがないはずのモロッコの風景や、人々が寄り添い、リズムに没頭して踊り狂う姿が目に浮かぶようでした。言葉ではなく、感覚でモロッコを味わった演奏会でした。

国際日本学部日本文化学科1年
小河原莉子さん

この日に2人が着ていた衣装やその装飾は、とても美しく煌びやかでした。途中で衣装チェンジが行われたり、頭を動かす遠心力で帽子についた飾りをぐるぐるとリズミカルに回したりなど、音楽を聴くことと同時に視覚からも楽しむことができました。

演奏されていた楽器は紀元前の姿をそのまま残した打楽器“ゲンブリ”と鉄製のカスタネットである“カルカバ”の2つ。ゲンブリの音は重低音でかつ柔らかい音色でした。その音がすごく響き渡っていて、曲のリズムを担っているように感じました。

演奏の合間の説明によると、曲には色分けがなされているとのこと。黒がアフリカの信仰、白・緑がイスラムの信仰といったようにしっかりと意味が込められているなどの貴重なお話を聞くことが出来ました。

さらに終盤でグナワ体験と称してゲンブリの音に合わせて手拍子を行いました。簡単なリズムから複雑なリズムの3段階あり、それぞれが好きなリズムで参加し、その場にいた全員が一体となってグナワ音楽を楽しんでいたように思います。奥深くてオシャレでエネルギッシュなグナワ音楽を間近で聴けてとても貴重な経験となりました。

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