古生物学の研究ができることが
神大への入学の決め手
加藤 涼雅さん
理学研究科博士前期課程 理学専攻生物科学領域 1年
神大への入学を決めた理由は、古生物学を学べる環境があったから。現在は首長竜の幼体の化石を調査しており、幼体ゆえに未成熟な部分が多くて判断が難しいですが、やりたかった研究ができてとても楽しいです!
佐藤たまき研究室
理学部 理学科※(地球科学分野)
古生物学
3年生の後期は、化石の研究には欠かせない英語文献の読み込みを集中的に行う。4年生の前期になると、文献調査と並行して骨学の勉強を始め、後期からは卒業研究が本格化。多くの学生が化石の調査をテーマに選ぶ。
研究室のメンバーは先生を含めみんな気さく!話しやすい雰囲気です
化石の研究を始める前段階として、人間の骨について学ぶ。模型に触れたり、デッサンしたりして、各部分の名称や構造を理解するのだ。その後、人骨とほかの生物の骨とを比べると、後者の特徴をより深く理解できる。
佐藤たまき研究室では、はるか昔の時代に生きていた生物の化石を研究している。たくさんの文献から情報を集め、目の前の化石がどんな生き物のどこの部分の骨なのかを紐解いていくのだ。
「例えば昨年度の卒業生のひとりは、国立科学博物館が所有する〝1980年代に見つかったサメの歯の化石〟を卒業研究の題材に選びました。調査を進めると、なんと日本で未だ報告されていない種類のサメの歯である可能性が浮上。現在はその学生の卒業研究の枠を超え、専門家の方と協力して調査を進めています」
地球の長い歴史や、すでに絶滅した生き物たちの姿に、実物の証拠である化石をとおして触れられる。しかも、その化石が歴史的発見につながる可能性もある。佐藤研究室での学びは、ロマンにあふれているといえるだろう。
一方で、化石の研究には地道な努力も欠かせない。具体的には、英語力の研鑽だ。
「化石の正体を解明するには、英語で書かれた文献からさまざまな生物の特徴を学び、手元の骨と照らし合わせていく必要があります。そのため、当研究室では英語力が必須。配属直後から卒業まで、主に文献の輪読や論文紹介(担当の英語論文を読み、他の学生に内容を紹介する)をとおして、英語力の向上に継続して取り組みます。古生物学は一般企業の就職において直接的に役立つ学問とはいえませんが、研究の中で身につけた英語力や調査力は、きっと将来に役立つ強みになるはずです」
さらに佐藤先生は、当研究室で自主性を育ててほしいと続ける。
「指導にあたって大事にしているのは、学生の自主性を尊重すること。私とみなさんが、自由に意見交換できる雰囲気を目指しています。間違えても、失敗してもいいので、ぜひ積極的に学んでください。そして、常に自ら考え、判断し、臆せず挑戦する力を養ってもらえたらうれしいです」
古生物学の研究ができることが
神大への入学の決め手
加藤 涼雅さん
理学研究科博士前期課程 理学専攻生物科学領域 1年
神大への入学を決めた理由は、古生物学を学べる環境があったから。現在は首長竜の幼体の化石を調査しており、幼体ゆえに未成熟な部分が多くて判断が難しいですが、やりたかった研究ができてとても楽しいです!
空想ではなく、
化石に触れて研究できるのが醍醐味
德冨 吏久さん
理学部生物科学科 4年
昔から恐竜や絶滅した生き物たちに興味があり、化石に直接触れながら古生物学を深く学べることに魅力を感じて当研究室を志望しました。卒業研究では、古代爬虫類の化石を採取し、その正体を明らかにする予定です。
実は私、
文学オタク
なんです!
幼い頃から本が大好きで、生活の一部。特に好きな作家は、芥川龍之介、サン=テグジュペリ、ジャック・ロンドンで作風はそれぞれ違いますが、この時代の作家が好きですね。
※取材当時の内容です
(2023年7月発行「神大スタイル339号」より)